pFA6a-KanMX、名付けの真相

pFA6a-KanMXという名前のカセットプラスミドが有ります。
出芽酵母や分裂酵母を使う研究者にはおなじみもの。酵母のゲノムDNA内の任意の場所に、Kanamycin耐性遺伝子を挿入するためのプラスミドです。

例えば、興味のある遺伝子をカナマイシン耐性遺伝子で置き換えてしまって、もとあった遺伝子を無くしてしまいます。そして遺伝子を欠失した酵母菌の様子を観察することで、その遺伝子の機能はなんだったのかを調べたりします。その際、遺伝子が欠失した菌とそうでない菌を、薬剤への耐性があるか無いかで判断して選びます。

遺伝子やこういったツールの名前は発見者や作成者が名前をつけますが、このpFA6a-MXの名前の由来について、過去に酵母研究者のメーリングリストで話題になったようです。その結末に驚いたのでブクマついでにポスト。

酵母の遺伝子機能解析に用いられるマーカーカセットの”MX”の意味は何なのか? 2006.9.21

遺伝子の名前では?ともっともらしい投稿があるものの、それは否定され、しまいにはお金を賭けだすヒトも…。古い話ではありますが、外国の研究者ってこういうセンスは凄いと思います。
マニアックな話題って聞いていて楽しいですよね。

真相

What an interesting question. The truth is that I named the modified E. coli kanamycin resistance gene (new promotor and new terminator from the A. gossypii TEF1 gene) according to the names of specially designed and well performing cars, for example the Mazda MX5. I knew in Fall 1994 that this completely heterologous selection marker would revolutionize gene targeting in S. cerevisiae and that a catchy name was necessary for its “marketing”in the scientific community.
Your friend will be surprised to hear this story but it is true.

ありえんw

pFA6a-KanMX、名付けの真相」への2件のフィードバック

  1. モンブラン

    はじめましてこんにちは。実験でKanMXを使おうと検索していたら、こちらの記事にたどり着きました。ラボでみていて思わず笑ってしまいました:>

  2. N 投稿作成者

    ほんとかなーって感じですよね…。実験サクサクいくといいです!

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