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オープンキャンパス

オープンキャンパスがあった。うちの研究室はGFPタンパクを発現した酵母の顕微鏡観察、アフリカツメガエルの卵割の観察、研究紹介を行った。(僕は見てただけ)

せっかく準備するのだから高校生にたくさん来てほしいな、ということで、学部の入り口に近い掲示板に上の写真、酵母でプレートに描いた絵を展示。

研究室前の廊下ではアルビノのアフリカツメガエルをお触りOKで展示。女子高校生にウケが良かった模様。

もちろんメインは顕微鏡観察なんだけど、客引きって大事だよね。

オープンキャンパスの主な客層は、県外から大型バスで乗り込んできた高校生とその引率の先生。県内の高校生はそれほど多く無い。親と一緒に学内を回っている人もいた(こういう場合は親のほうが楽しそう)。ときどき、県外から新幹線で単独突撃してきたと言う活発な高校生も。

学年で言えば1年生が多い。大学進学に熱心な高校は、とにかく1年生に気合を入れさせる。最近まで中学生で、やっと高校に進学したと安心してたら、次は大学に行けと。

当の高校生たちは遠足気分だったかもなぁ。でもそれで良いと思います。

酵母菌を使った基本的な遊び方

大学では、小学生からお父さんお母さんまで一般のヒトを対象にした、学生主体の理科の文化祭みたいなものを毎年やっています。うちの研究室も3年ぐらい連続して簡単な実験展示をやっています。モデル生物の展示、DNAを調製する実験、細胞の観察、ポスター発表など。(11月と10月の境目ごろ)

Macの中に眠っている写真をいろいろ見ていたところ、こんな写真がありました。

寒天培地の上に酵母で文字とイラストを描く。酵母を育てるための寒天培地の上に酵母菌を塗り、”細胞” の二文字と某キャラクターのイラストを再現しています。ちなみに塗っている菌は”分裂酵母(Schizosaccharomyces pombe)” で、描いたイラストは出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)。メジャー生物に迎合してしまっています。これをやった前の年は、赤とピンクに発色する表現型(ade-)を利用して3色刷りに挑戦していました。

この大学のイベントはなかなか好評で、毎年多くの家族連れや中高生グループなんかが来場してくれます(大学祭と同時開催なんですけどね)。ただ実験をやってもらって終了ではなくて、僕たちは普段何をしているのか、何が面白いのかといったメッセージ(大げさ)を、キャッチーな生物学豆知識を添えて伝えるよう心がけてやっています。その際、子供の質問に上手に答えられないこともありますし、大学の外の人に研究の話をするのはとても難しいです。毎年トレーニングだと思って、ラボのみんなも参加しているようですし。

以上、全然時期がずれてるんですけど投稿。

そういえば子供さんの質問で記憶に残っている質問があります。DAPIで染めた細胞を顕微鏡で観察したとき、僕が「DNAは薬で青色にしてあるんです。」と説明したら、「じゃあ本当は、DNAは何色なんですか。」って返されました。そのときは透明とか波長がどうのとか分かりにくい説明をしてしまった気がします。うまく説明出来なかったので時々思い出して後悔しています。

風の谷のナウシカといえば菌

先週の金曜ロードショーで風の谷のナウシカをやっていたようですね。家にテレビが無いので、後からネットで知りましたが。子供のころからずーっとやってますよ、何度目だナウシカ。この映画はほんと好きなのでDVDと漫画の方も持っています。年に数回は読んでるし観てる気がする…。

子供のころ、ナウシカが胞子を集めるシーンや地下の実験室のシーンを観て、”カッコいい…” と思ったもんです。ずっと植物とか菌類の研究したかったんですが、大学に入学するころにはそれがナウシカから来てることまでは忘れていて、結局植物を使わない研究室に配属されました。(本当は植物を扱う研究室を志望したんですが、諸事情で無理だったという…。)

でも、最近気がついたんですが、今の僕は実験で分裂酵母という菌を使ってるんですよね。意識してなかったんですが、菌を扱うことになるとは。菌や植物に関する専門的な知識はほとんど持ち合わせていませんが、いつか関連した仕事をやってみたいなーとは思っております。

テレビ放送を受けてか、漫画の全巻セット(僕が持っているのと同じもの)がAmazonのランキング(リンクはアフィリエイトじゃないよ)の1位になっているようです。2位は村上春樹のIQ84…すげぇ。内容から考えるとはっきりいって安いと思うし、おすすめですよ。