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火山の噴火の影響

アイスランドの火山噴火、大変な事になっていますね。ヨーロッパからあるいはヨーロッパへ向かう人の流れがほとんど止まっているようです。また気候に与える影響も今後考えられるとか。

アイスランド火山灰:飛行機への影響と「飢饉」の可能性

飛行機が飛べないってことは物資の輸送にも遅延が出るということで、研究室に届く試薬類に影響が出ています。注文してるヨーロッパ方面から輸入する試薬が、いつ手に入るか分からないとのこと。

火山の噴火といえば故郷の鹿児島を思い出しますけど、それとは全く比じゃない規模の噴火ですね。あれは噴火が名物みたいになってますから。

噴火が長引かなければ良いですが。

ポスドクのサクセスストーリー

研究室では国内の生命科学関連の専門雑誌をいくつか定期購読している。

そういうった雑誌中で最近よくある特集の1つに、博士号取得者のキャリアの話がある。若手の研究者をたずねてインタビューをしたり、海外ポスドク事情を紹介したりの内容だ。

どんな環境で仕事をするのか、ボスや周囲の研究員とのやりとりはどうか、生活は、言葉はどうか、日本に帰るのか、そうじゃないのか…など。

ポスドク問題、博士号取得者の就職難が叫ばれている昨今ですからね、とても参考になります。なるんですけど、そういう記事にあがってくるお話ってやっぱり「充実してる」って感じの方のお話ばかりなんですよね。雑誌の特集ですから、ポジティブに、大変だけど楽しい、充実してるっていうお話を載せるのは分かります。

で、博士課程の学生って学会や講演、学内の集中講義なんかでいろんな学者に会った時は、やっぱりその人のポスドク経験や留学体験談を聞いてみたりする。生の情報だし、質問があればその場でできるし、本当に参考にもなる。とくに比較的若い方の話なんかは。

そしてそれらは、あたりまえなんですけど、すでに大学やなんかにしっかりとしたポストを得ている先生のお話ですから、僕からしてみれば成功体験なんです。

僕は成功者の話、優秀なポスドクの進行形の話が嫌いなわけではないのです。むしろ沢山聞きたい。でも博士号取得者の失敗しちゃった話も知りたい。海外へいったものの上手くいかず帰国、でもその後はなんとか生きてるぜ!とか。

博士課程に進学するような人物はみなエリートなんだろうか。(Web上には、ダメ学生であることをやたら強調する学生は多い)

論文セミナーあるいはJournal clubのやり方

大学の大抵の研究室では論文セミナーとかJournal clubとか呼ばれている行事があると思います。最近世に出た論文の中から研究室の雰囲気にあったものを選んで、他のメンバーに発表、紹介するものです。僕がいるところでは前後したり延期になったりするものの、およそ週1ペースで2人ずつ、持ち時間は45分程度で紹介しています。新入生にいきなりやってもらうのも酷なので、年度の初めは先輩や先生から担当が回ってくる。

論文の読み方は人それぞれだし、場合にもよると思うけど、僕の場合の論文紹介用の読み方をまとめてみる。

論文を選ぶ

  1. 研究分野の範囲である。
  2. かつちょっと専門とは離れている。
  3. その論文の面白さをみんなに伝えられる。

あまりにも専門ど真ん中の論文を発表する場合、多くのメンバーがそれをもう読んでいるかもしません。これは避けたい。読んでいなくて読む予定だったとしても、紹介しなくても各自読んでもらえる。そして紹介する論文が面白くないと45分がもったいない。正確には面白さを説明できそうだったら良い。

論文を読む順番

  1. タイトルと概要
  2. 議論
  3. 背景
  4. (結果)

タイトルとアブストラクトは論文を選ぶときに必ず読む。そして僕が重要だと思うのは、ディスカッション部分。ここには「これこれこうやって、こうなったので、俺はこう思ってて、ここが発見で、今後こうする予定だし、他にはこんな謎があるんだ」が大抵書いてあって、つまりは論文セミナーの最後のまとめで使う決めゼリフが書いてある。これをみんなに伝えないと、発表後に「で?」と言う顔で見られる。ディスカッション部分を読んで、セミナーのオチを準備することは大事。

イントロダクションは、自分が知らないこと、みんなが知らないかもしれない知識を把握するのに必要。セミナー開始の時点でもここはよく説明しないと、説明がうまく伝わらない。結果のデータ、リファレンスは必要な時にその都度チェックしつつ、結果部分についてはもちろん可能な限り精読する。

発表の進行

導入

  1. 自分がこの論文を選んだ理由と筆者たちがこの論文を書いた理由を話す。
  2. 必要な知識がよくまとまったレビューや自作の図を見せて簡単に説明する。

結果

  1. 「〇〇を調べるために××を行った、その結果△△が分かりました」のテンプレで解説する。
  2. みんなが知っている手法の説明は省略、知らない手法はきちんと解説する。とくに新入生にも分かってもらうようにする。

まとめ

  1. 簡単に実験内容をおさらいする。
  2. かっこいいまとめの図を出す。箇条書きはNG。
  3. 「結局なんだったの?」という質問に答えるような言葉を添える。(オチをつける)

全体を通して注意すべきことは、アツくなりすぎて説明をスピードアップさせないように気を付けること。僕の癖でよく指摘されるのですが、勝手に盛り上がって早口になるらしいのです。こう書くと恥ずかしいな。質問はリアルタイムに受けつけ、新入生へのカバーを忘れずに。セミナー後の感想で「よく分かりませんでしたけど、すごく面白かったです」と意味不明なことを言わせないようにすべし。

以上、研究費の申請に忙しい教授にかわって急遽セミナー当番を交代することになった僕がお送りした現実逃避記事でした(自分で交代を申し出たんですけどね)。うちの研究室は輪講形式ではなく、スライドと人数分の紙資料を準備してやる形式なので、準備がけっこう大変です。

「論文は普段から読んどけ」 by 先輩